日本では「シャープペンシル」「シャーペン」と呼びますが、国外では通じません。世界共通名は「メカニカルペンシル」です。
比較的子どものころから親しみのある筆記具の一つ、メカニカルペンシル。ほかの筆記具と比べて、小さい部品が複雑に配置された内部構造を持つ、精密でデリケートな製品です。
良いメカニカルペンシルを手に入れられたら、どうぞ大切にお使いください。
「 いつも使っているから、芯の補充くらい教わらなくてもできる!」と思われるかもしれません。しかし、製品によると芯の入れ方が難しく、後ろを開けても芯を入れる場所が無いこともあります。
分からないからといって、ノックボタンを押したまま先端から芯を入れるようなことはしないでください。先端から芯を入れると、芯がホルダー内に詰まったり、先端に折れた芯が残ったりする原因となってしまいます。
一部のスケッチペンや芯ホルダーを除いて、通常の芯の補充は後ろからです。ブランドなどによって、芯の補充方法はさまざまなので、トラブルを起こさないよう、初めに芯の補充方法を確認しておきましょう。
「いざというときに芯がなくなったら困るので、目一杯入れておく」という方がおられるかもしれません。
本体に芯を入れすぎると、中で詰まってしまい、ノックしても芯が出てこなくなることがあります。そして、「詰まった芯が除去できなくなった」と、修理を依頼されることも多いようです。
芯径にもよりますが、一度に入れておく本数は、芯の収納口が細いもので2~3本、太いもので4~5本までにとどめておきましょう。
なお、仕様書などに入れておける本数が明記されている場合もございますので、ご使用になる前に確認しておきましょう。
ペンシル芯の太さは、0.3、0.5、0.7、0.9など、世界共通の表記になっています。
にもかかわらず、海外製のメカニカルペンシルに、国産の芯を補充したら、芯がいつもの量よりも多く「スルッ」と出てしまったことはありませんか?
実は、芯の太さの基準は、世界共通ではないのです。
特に、0.7、0.9といった芯径の太いペンシルで違いが顕著に表れます。そのため、海外産のメカニカルペンシルをご使用の際は、同じ海外産のペンシル芯をご使用になることをおすすめいたします。また、濃さの基準も国によって違い、日本は少し濃くなるように作ってあります。
メカニカルペンシルをノックし、いざ書こうとしたら芯が少し引っ込む(ペンシル内部に逆戻りする)。これは芯が短くなり芯を保持するチャック部から離れてしまっている状態です。この状態で筆記を続けたり、芯を収納したりを繰り返していると芯が内部で脱落してしまうことが有り脱落した芯が次に出てくるはずの芯をせき止めてしまう、いわゆる芯詰まりを起こす原因になる事があります。
トラブル防止の為、希望の長さに芯を出して書こうとして芯が引っ込んでしまったときは早目に芯を取り除きましょう。
また、芯径もあっていて芯が長いのに芯が引っ込んでしまう場合は芯を出したり引っ込めたりの動作を頻繁に繰り返し、芯が少しづつ削れてしまい芯が痩せてしまった状態です。不用意に芯の出し入れはお控えください。
使うたびに芯が折れてしまうという場合は、各所のネジが緩んでいないか確認してみましょう。ネジは構造上、振動などで緩むことがあります。
ネジが緩んだまま使用すると、ぐらつきを起こして芯が折れる原因になります。
さらには、芯詰まりを引き起こすことがございます。芯がよく折れるようになったら、そのまま使うのではなく、ネジをチェックしてみてください。
クリップで、あまり厚さのあるものを挟むと、開いてしまうことがあります。
クリップが開くと、ほとんどの場合メーカー修理となります。修理には時間がかかり、長くお手元から離れてしまうため、なるべく無理に厚みのあるものを挟まないようにしてください。